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ワンダーウーマン Rainfall Filmsの新しいショートフィルムに、人気のスーパーヒロインが現代風にアレンジさせて登場。

YouTubeで公開されているRainfall Filmsの新しいワンダーウーマンで監督を務めたSam Balcomb氏は、「『ワンダーウーマンは、他のスーパーヒーローと同じようにかっこ良さだけでなく、人間性も重要』と相当数の視聴者が思っていると考えている」と語った。事実、公開初日からわずか4日間で400万ビューを達成し、最高視聴ビデオとしてYouTubeのホームページに掲載、彼は誰だとメディアが殺到するきっかけになった。

Rainfall Films(カリフォルニア州ロサンゼルス)が2008年に設立以来これまで公開してきた作品の中でも、Wonder Womanは最も有名なショートフィルムとなった。すべての環境はCinema 4Dだけで制作され、合成にはAfter Effectsが使用されている。作業は、業務の合間の時間を使って2013年に行われた。主演は、Rileah Vanderbiltさん (Frozen, Team Unicorn)。都市での悪者との戦いとワンダーウーマンの故郷であるパラダイス島でのミノタウルスとの戦いを描いている。

撮影からポスプロまで手がける会社のディレクター兼ライター、プロデューサーであるBalcomb氏は、Rainfallでは毎年独自のショートフィルムを制作に挑戦していると語る。しかし、当時、IGN向けのゼルダの伝説のトレーラー映像のプロジェクトも委託されていた。

「私たちは、ゲームやコミックの大ファンだし、会社の最初のビジョンもビデオや映画のコンテンツを作れるプロダクションになることでした。ですので、このプロジェクトは私たちがストーリーのあるものを作ることが好きで、それを自分たちで制作できることを見せることができると考えたのです」Balcomb氏談。(彼らの最新リールはこちら

ただ、2012年ではこのプロジェクトを行うための時間がなかったと言う。「本当にカッコよく楽しいものなら私たちの後押しとなるはず」とBalcomb氏は訴え、Rainfallは自分たちでなにか始めようと考えたのだ。それが今回のショートフィルムの制作の始まりだった。Balcomb氏はワンダーウーマンをベースにすることをスタッフに提案。スタッフも大いに賛同した。

「妻もワンダーウーマンの大ファンなんだ。家中の至る所にコミックはあるし、彼女はキャラクターについて造詣も深いしね。気づいたんだけど、ワンダーウーマンはギリシャ神話を題材にしているけど、実写でそれを見たことがないなって話していたんだよ」(Balcomb氏談)すぐにCinema 4Dを使って3D的な動きのストーリーボードの制作が始まった。長年のファンが望むようなストーリーをアクションを通して表現することにした。

Rainfall Filmsは非常に小さなチームで予算も限られいる。ワンダーウーマン(変身前のダイアナ・プリンス)とアマゾネスたちとミノタウルスの戦いは、グリーンバックで撮影。撮影前に、Balcomb氏と他のアーティストはパラダイス島の建物や山をCinema 4Dでゼロからモデリングした。(VFXのブレイクダウンはこちら

建物のモデリングは、非常に楽しく、プロジェクトの中でも挑戦しがいのある部分だったと言う。詳細にモデリングされ、レンダリングもグローバルイルミネーションを使っていたため、レンダリングには非常に時間がかかった。モデルはCinema 4Dのカメラを使ってカメラアングル決定にも使用され、いくつかのショットは、撮影前にレンダリングして現場の照明や俳優の配置の参考にもした。

次に大変だったのは、都市のシーンをどうやって撮影するかだった。街中を通行止めしてアクションシーンを撮影するには莫大な予算がかかってしまう。そのため、ここでもグリーンバックによる撮影に決めた。それからサウンドを設定した。

「私たち自身はグリーンバック撮影を編集したものを見ましたが、他の人には音楽を追加して編集したところ、何度ももう一度見せてくれと言ってくれました。反応はよかったですが、だからといってビジュアルを追加すればそれでいいというわけではありません」

リアルな街に仕上げる必要がある。Balcomb氏は日曜の朝5時のロサンゼルスのダウンタウンにカメラと三脚を持っていき、何百枚ものの「最新のロサンゼルス」を撮影しました。いくつかの建物を加工したり、Cinema 4Dで追加したりしたものをローポリのビルにカメラマップすることで、カメラが動いても視差がリアルに見えるようにした。

Balcomb氏とデジタルアーティストのJason Schaefer、Nick Violaは、After Effectsを使って合成を行いましたが、その作業は想像以上に時間がかかった。撮影したものには大量の髪の毛やモーションブラーなど処理の大変のものが含まれていたからだ。「各ショットは要素が異なっていたので、一つ一つ微調整する必要があり、コピーペーストで済むようなものはありませんでした」ワンダーウーマンのコスチュームのデザインは、Heather Greene氏 (Tron: Legacy)によるものだがが、金属製だったためグレインノイズやワイヤーの消去などの合成処理は非常に大変だった。

Balcomb氏はRainfallのみんなは、ショートフィルムに対する好意的な反応やハリウッドがそれを見ていたことに驚いたという。Rainfallがビデオを投稿後すぐに、ワーナー・ブラザーズはワンダーウーマンの映画への登場が考慮されており、またファンものそれを望んでいることを発表した。そして程なく、ワンダーウーマンが次回作のバットマンに登場することが発表された。

「私たちの会社は、このプロジェクトのおかげで最高の年になりました。私たちはワンダーウーマンのようなすばらしい仕事をしたいと考えています。この仕事をできたことを感謝しています。これまで行ったことを本当に誇りに思います。ただし、私たちの最高の仕事はまだこれからです」


Author

Meleah Maynardライター/編集者 – ミネアポリス, ミネソタ州


クレジット:
主演: Rileah Vanderbilt
Clare Grant • Alicia Marie • America Young • Kimi Hughes • Christy Hauptman
撮影監督: Andrew Finch Key Grip: Duy Nguyen
1st AC: Nick Roney Gaffer: Ryan Walton
スタントコーディネーター: Surawit Sae Kang
Stunt Team: Surawit Sae Kang • Joe Perez • Billy Bussey• Jason Brillantes • Kerry Wong
コスチュームデザイナー: Heather Greene
Costumer: Sarah Skinner Consultant: GoldenLasso.net
ヘアメイク: Anissa Salazar Assistant: Yulitzin Alvarez
音楽とサウンドデザイン: Jeff Dodson Vocalist: Raya Yarbrough
Sound Mastered at: Runsilent
編集: Jesse Soff Visual Effects Supervisor: Sam Balcomb
Compositors: Jason Schaefer • Nick Viola
プロデューサー: Jesse Soff
監督: Sam Balcomb


Rainfall Demo Reel: http://rainfall.tv
Breakdown of Effect Scenes: http://vimeo.com/81442449
Legend of Zelda Trailer: http://www.youtube.com/watch?v=SZRuUbQJ7LU