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データの流れにダイブする データの流れを直接体感できるVRコンテンツのビジュアライゼーションにCinema 4Dを活用

Takramは、デザイン・エンジニア、建築家、グラフィック・デザイナーといった多種多様な分野のプロフェッショナルが集うクリエイティブ・イノベーション・ファームだ。これまでにデザインとテクノロジーが交差するプロジェクトをいくつも手掛けてきた。メンバーもプロジェクトも創造性あふれるTakramの中で、タンジブルインタフェースやVR、ハプティック デバイスの研究を行っているCedric Carêmel氏は、世の中にあるデータの流れを直接体感できるVRコンテンツ「Data Real」を開発中。そのビジュアライゼーションにCinema 4Dを活用している。

データ分析を行う際は、データの相互関係をセンシングしてパターンを割り出すのが通常だ。「Data Real」は、データへのアプローチ方法が通常とは全く異なり、Oculus RiftとLEAP motionを使って情報にアクセスをする。ユーザーは可視化されたデータストリームの中に潜り込むことで、直感的にデータ分析を行うことができる。

Oculus Riftで見る3D空間には地球が映し出され、その地球には航空機の現在位置情報を利用して作り出された詳細なオブジェクトが並んでいる。ハプティック(触覚感知)デバイスであるグローブの人差し指にはリング型セグメントが3つ、親指には1つ付けられ、何かに触れた時の指の感覚を圧力でフィードバックする仕組みになっている。

※今後の開発では全ての指にセグメントを装着し、より詳細なフィードバックを実現する予定。

Cedric Carêmel氏 "Cinema4D は、ハプティック グローブや VR ボックスを実際に製造する前のかなり早い段階で「Data Real」のハードウェアのコンセプトをビジュアル化するために使用しています"

「ハプティック グローブは、Rhinoceros のNURBS を使って基本的なモデリングを行い、Cinema 4D にエクスポートしています。Cinema 4D でより細かいモデリングとマテリアル設定、さらにレンダリング用の環境設定を行いました。」

「Cinema 4D で主に使用したツールは、ポリゴンモデルのサブディビジョンサーフェイス、インスタンス、MoGraph、そして稼働するパーツの物理的な動きを再現するためのベンドツールです。Cinema 4D は、非常に強力な3D ソフトウェアだと感じています。私はCinema 4D を使って5 年になります。モデリングやアニメーションを直感的に設定できること、プラグインも多く、コンスタントなアップデートも嬉しいですね。」

近い将来、常に流れ変わっていくデータを目と指で触りながら分析していく新しいスタイルが主流になるかもしれない。