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ゴースト・イン・ザ・シェル

Territory Studioは、Cinema 4Dを使って
ゴースト・イン・ザ・シェルのために近未来の街を作成

Duncan EvansはTerritory Studioに精巧にデザインされた未来の設定について取材

攻殻機動隊のような熱狂的なファンを持つアニメシリーズをハリウッドスターで実写化される場合、最高品質のビジュアルエフェクトに仕上げなければならないプレッシャーがある。

Territoryのクリエイティブ・リードPeter Eszenyi氏は、映画全般に渡り映し出される未来的なホログラフィック技術のコンセプトの発想と視覚化を依頼されるという大きな課題に直面した。Peter氏と彼のチームは、Rupert Sanders監督のビジョンに沿った新鮮な見た目とニューポートシティの街頭シーンや都市風景を感じさせる3Dアセットの作成を求められたのだ。

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さしあたり攻殻機動隊のアニメ素材と監督のアイデアが提供され、このプロジェクトはかなり厳密なものが求められると思われた。実際は少し異なるとPeter氏は次のように語った。「VFXの監督Guillaume Rocheronが、ホログラフィック技術の概念についてRupert Sanders監督と話し合ったところ、プロジェクトの初期段階ではアニメを参考にするように言われましたが、監督のビジョンの解釈とプロジェクトが進展するにつれて、オリジナルを参照することに重点は置かれなくなりました」

もともと5人のTerritoryのコアチームもこの映画に取り組んだ7ヶ月間で最も大変だった時期には15人に拡大された。デザイン会議では、ホログラフィックを使ったビデオ、テキスト、図形、地図など情報をどの再生するかといった情報表示のコンセプトについて話し合われた。

また、グラフィックがディスプレイから別のディスプレイにどのように移行するかを検討する必要があった。Peter氏は、そのプロセスついて詳しく説明してくれた。「これは、自由なクリエイティブと研究開発によって取り組みました。静止画とモーションテストでデザインの方向性を提示して、そこからのフィードバックをもとにデザインを決めていました。たとえば、当初はボクセルベースの画像の使用を検討していましたが、より有機的な『デジタルの砂』の粒子へと洗練されていきました」

多くの映画のホログラフィックの要素は、夜間に設定されているためネオンが周囲と区別されるように光って見えます。ただTerritory はそのようなデザインにするつもりはありませんでした。というのも、Rupert Sanders監督とGuillaume Rocheron氏は、ワイヤフレームでできたホログラムが発光しているものは違うもので始めたいと考えていたからです。
 
「リアルなアセットを作成したのは私たちで、それを夜間のショットに合わせてネオンのようなルックに仕上げたのはMPCでした。ショットにリアルに統合されるアセットを作成し、適切なシェーダとテクスチャを使ってそれを高めていきました。リファレンスとして、自然な環境に置いたアセットのターンテーブルのレンダリングを添付し、アセットの問題点がわかるようにしました」(Peter氏談)

主演女優のスカーレット・ヨハンソンが歩いている街のシーンのほとんどに視覚効果が使われており、Territoryは最終のトレーラーショットの動くCG要素の合成を担当した。映画のほとんどはリードVFXベンダーのMPCが担当しているため、Territoryの仕事は初期段階のアセットを作ることだった。

それでも、Peter氏と彼のチームは、街中や通りのシーンの動くCG要素に対して、伝説のVFXスーパーバイザーのJohn Dykstra氏の綿密な協力が必要があった。それは、昼夜の異なる時間帯におけるアセットの反射と透過をどう処理するかという問題だった。

「私たちは、このタイプのアニメーションは簡単でスピーディに行えるMoGraphのエフェクタを活用しました。いろんなバージョンを繰り返し試せるので、仕事に不可欠でした」


トレーラーにあるアセットの1つに、動き回転する日本語のテキストがあります。この光の働きはCinema 4Dによるもので「私たちは、このタイプのアニメーションは簡単でスピーディに行えるMoGraphのエフェクタを活用しました。いろんなバージョンを繰り返し試せるので、仕事に不可欠でした。ベイクだけボトルネックでした。というのも、他のアプリ用にエクスポートするため、アニメーションがキーフレームに正しく変換できているか確認するための最高のソリューションを見つけるのに時間が掛かったのです」とPeter氏は説明。

会議のシーンで、被害者がデジタル的に動的な検査されるホログラムのCGの人物の制作に重要だったのが柔軟性だった。このような人物の作成には、いつもと異なるテクニックを使われた。たとえば、ボクセル、パーティクル、テクスチャとさまざまなレンダリングテクニックとしてボリュームレンダリング、ノンフォトリアルレンダリングのテクニック(Sketch and Toonを使用)を駆使して、何度もデザインを起こしていった。そうしたコンセプトを元にMPCがVFXの仕上げを行った。

注目すべきアニメーション効果の1つに、通りや街並みを泳ぐ鯉のシーンがある。Territoryは、モデリングした魚をSubstance Painterでテクスチャを追加し、さらにCinema 4Dのキャラクタツールを使って魚のリグを準備。彼らはモデルに合わせてリグを微調整し、最後にアニメーションを調整した

前進する全体の動きはパスを使い、魚特有の動きはキャラクタツールを使って魚の背骨の動きを作った。リグに用意されていたコントローラも活用してセカンダリのアニメーションの調整。

私は、XPressoを使ってアーティストが楽になるようにタスクを並べたセットアップを作成し、それを我々のテクニカルディレクターがPythonベースのセットアップに変換してShotgunのパイプラインに組み込みました。アーティストがカメラのアングルや角度、さまざまなライトの設定をコントロールしてターンテーブルレンダリングを作成します。そして、プロダクション全体で統一しているかを確認をとるようにしました」

「繰り返しになりますが、MoGraphはクリエイティブなアイデアを実現とさせるために不可欠であることがわかりました。高層ビルに対してアニメーションノイズで包むことで、都市景観が自然なものになりました」

一つ大きな挑戦があるとすれば、それはUVマッピングに関することだったとPeter氏は語る。「多くのモーショングラフィックスベースのパイプラインでは、大規模でチームで行うようなVFXと比べ厳密なUVは必要はありません。ただ、他社にアセットを渡した時にエラーなく、私たちのデザインが意図した通りに見えるように確認する必要がありました」

「従来のMoGraphによる仕事は、モデリング、ルックデベロップメント、最終レンダリングまで同じアーティストによって行われることが多いため、多くのことを目をつぶることもできます。シンプルな立方体やフラットな地図の仕事なら、UVの出来はあまり気にならないでしょう。しかし、他のアーティストや他社がそのアセットを使用する場合は別です。厳しいスケジュールで仕事をこなすには、わざわざパイプラインの上流に戻ったり、他のスタジオが正確なUVを作成させるようなことはできません」

他社のVFX会社と仕事を行う場合、初期段階で問題点を見つける必要がある。Territoryでは、Cinema 4DからNukeまでのアセット管理のパイプラインをShotgunで構築する必要がありました。Territoryは、TDコンサルタントに特注のパイプラインを作成してもらうことで、この問題を解決した。

「最大の課題は、ある意味文化による違いでした。私たちは、スタジオで働くモーショングラフィックスデザイナーで、最初から最後までデザインに関わります。MPCのVFXとの連携のためMayaへの適応は、プロセス全体に多くの工程を追加してスタジオのパイプラインを変更する必要がありました。Shotgunの活用は、とても有効でとても効率よく作業できました」(Peter氏談)

結局Territoryは、このプロジェクトで7ヶ月掛け、各200万ポリゴン以上使ったアセットの作成と2000のプレートをトレーラー用に納品しました。「予告でコンテキストとして使われた3Dアセットは素晴らしかったです。コンセプトから最終ショットまで作成したものが、監督のビジョンをどれくらい実現できたか分かる素晴らしい瞬間でした」

Duncan Evansは、Digital Mayhem: 3D LandscapesおよびDigital Mayhem: 3D Machinesの著者で、3D Artist magazineの初期編集者でした。

すべての画像は Territory Studio / DreamWorks Picturesの好意により提供されたものです。


Territory Studio Website:

www.territorystudio.com