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CINEMA 4Dを導入し、「ヴァーチャル尾道」を実現する尾道大学

デザインやアートの世界でも、3DCGは拡大しています。もちろん、それを学ぶ場である大学でも導入され始めています。今回紹介する尾道大学でも、開学時からCG実習室を整備し、これから授業にも取り入れようとしています。その様子を「尾道大学 芸術文化学部 美術学科」の講師である田村禎英氏に聞きました。



西国寺境内を散策できる体験用タッチパネル


タッチパネルの画面


プロモーション用のCGムービーの一シーン


プロモーション用のCGムービーの一シーン


プロモーション用のCGムービーの一シーン

開学時から、CGを意識

Q:まずは簡単に尾道大学について教えていただけないでしょうか?

A:尾道大学は2001年4月にそれまでの尾道短大を再編し、美術学科を新設して、4年制大学として開学しました。
コンピュータを用いた表現領域が、デザイン業界だけでなくアートの世界においても今後は拡大するだろうと考えて開学時からCG実習室を導入・整備しました。
美術学科は日本画、油画、デザインの3つのコースから成り立っています。今年ようやく3年生が誕生したところです。


3DCGをこれから初めて学習する学生だからこそ、CINEMA 4Dを導入

Q:3Dソフトの種類はいろいろありますが、「CINEMA 4D」を導入することになった経緯を教えてください

A:デザインのグラフィック制作を基本として機材を選定したので、CG実習室はMacintoshでシステム全体を構成することにしました。そこで問題となったのが3DCGソフトなのですが、私が以前使っていたソフトは開発があまり進んでいないという印象でしたし、スプラインでのモデリングを中心としたソフトは、3DCGを初めて学ぶという学生にはかなりハードルが高いですし、シワ取りに多くの時間を割かれるのは問題があると思いました。さらに、デザインとしてアートとして成り立つようなレンダリングの品質を確保せねばならなかったので、選択肢としてCINEMA 4Dが浮上して来ました。
各機能を目で確認しながら操作できて、オブジェクトマネージャを使って試行錯誤を重ねることができるため、デザイン・アート系に最適だと思いました。


「ヴァーチャル尾道」プロジェクト

Q:歴史的な文化遺産に溢れた尾道を3Dで再現しようというプロジェクトが、尾道市まちづくりアイデア事業の一環として、尾道大学で進められているそうですが、このプロジェクトは具体的にどういったものなのですか?

A:『ヴァーチャル尾道』プロジェクトは、2001年に美術学科教授の稲田全示と私が企画・提唱し、尾道市まちづくりアイデア事業として採用されました。3DCGなどを利用しながらヴィジュアルとしての情報データベースの開発とデジタルコンテンツの企画制作を目的としています。
もう少し詳しく説明しますと、尾道市は寺の町、映画の町として様々な歴史的文化的遺産を抱えており観光の町として知られています。それらを、3DCGを用いた地形上にデータベース化して自由に取り出せるようにしようと考えています。

現在、『尾道・不思議と謎の古代都市』というサイトを公開し、そのプロモーション用のCGムービーを制作しました。CGムービーはサイト内からもご覧いただけます。他にも、市内2ケ所にタッチパネル式の端末を設置しました。この中では先ほどのサイトの内容とCGムービー、さらにヴァーチャル西国寺として3DCGによる西国寺境内とその情報を表示するウォークスルームービーを公開しています。
年内にはウォークスルーできる社寺を増やし、Web上に公開したいと考えているのですが、PC環境によっては再生出来なかったりして、まだめどがたっていません。
将来的には、尾道の民話や伝説等をCG化したいと思っています。今、学生たちと仁王像を作っているところです(笑)。他にも尾道の歴史的変遷をヴィジュアル化したいと考えています。

現在、第一期の発表を行いました。完成と言える日がいつ来るのかは判りません。
なにしろ尾道は千年以上の歴史があるとされており、市内2kmほどの中に30近い社寺がひしめき合っています。文献や資料だけでも膨大な量です。CG化できそうなものやアイディアも止めどなく出てきますので(笑)。

携わっている学生は現在7名ほどで、CG制作には4名がたずさわっています。今回のCGムービーの中では尾道の街並や宇宙空間のモデルを作っています。


今後の活動

Q:歴史をビジュアル化するというのは、本当にユニークな試みですし、何よりクオリティが高いので、非常に臨場感がありますね。ところで、これから3DCGは授業にどのように関わってきますか?

A:現在、2DCGについては、デザインの学生は鉛筆などの道具と同じように当り前のものとして使っています。3DCGの方は機器デザイン、空間系デザインの授業で取り上げようと考えていますし、グラフィック系デザインでもキャラクターデザインなどに使おうと考えています。今後、動的グラフィックスの需要は増えるでしょうし、印刷媒体だけを考えていたのでは、これからのグラフィックデザイナーはつとまらないと思いますよ。

これから卒業される方々が、デザイン業界や映像業界で活躍するのを楽しみにしています。ありがとうございました。

なお、ヴァーチャル尾道については、下記のサイトでご覧いただけます。


ヴァーチャル尾道サイト
http://www.onomichi-u.ac.jp/vo/


「ヴァーチャル尾道」第一期発表会
各紹介記事
【中国新聞記事】
【山陽日日新聞記事】
【尾道大学記事】


紹介サイト
http://www.onomichi.ne.jp/~ishii/vo/



プロフィール:

市立尾道大学
http://www.onomichi-u.ac.jp/


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