CINEMA 4D、 Dennis Holloway氏の失われた文化に対する意識向上への取り組みを支援
建築家のDennis Holloway氏は、ミシガン州での子供時代からアメリカ先住民の建築様式に魅了されてきました。しかし、その情熱が形になりはじめたのは、1990年にニューメキシコ州に移ってからのことでした。周囲に広がる砂漠の風景に現れたのは、紀元前750年頃から古代プエブロ・インディアンが造り始めたと多くの考古学者が考える、石の建造物や泥や土を材料とするアドービ煉瓦の建造物などの遺跡でした。
Holloway氏は余暇を利用して、がれきや崩れかけた壁にすぎないこうした遺跡を研究していましたが、MAXONのCINEMA 4Dを使用すれば、長い間失われていたこれらの遺跡を3Dで再現することができ、古代の建造物がどのように建てられ、居住者に使われていたのか、人々に理解を促すことができるとすぐに気がつきました。「大学院では哲学者ジョン・ラスキンの書物を研究しました。ラスキンは、建築家が過去を掘り下げるときはいつも、文化の記憶をよみがえらせるものだと言っています。私がこの仕事で行っていることは、まさにそれであると思いたいのです」とHolloway氏は語ります。
サウスウエスタン調の景観にシームレスにフィットした建築様式で知られるHolloway氏は、2001年、アーティストであ友人Ron Davis氏からCINEMA 4Dを紹介されます。CINEMA 4Dに関するポジティブな評判を耳にしたDavis氏は、Holloway氏と一緒に試す良いツールではないかと考えたのです。試用を始めた当初から、Holloway氏は、クライアントが建物の様子をより簡単に思い浮かべることができるようなダイナミックなデザインを、すばやく簡単に作成できることに驚きました。「CINEMA 4Dは素晴らしい、拡張性のあるツールです。私はスケッチは得意なのですが、オフィスに鉛筆さえ必要なくなりました。やりたいことを思い浮かべることができますし、CINEMA 4Dに直接入ってそれを実行することができます。そしてVectorWorksを使用し、図面に変換しなおすのです」とHolloway氏は語っています。
こちらをクリックすると、Holloway氏による3D住宅設計のアニメーションをご覧になれます。
Holloway氏が初めて3Dで再現した古代遺跡のひとつは、プエブロ・ボニートです。935年から1260年までの間に、複数の段階を経て建てられたとされるこの5階建ての建造物は、ニューメキシコ北部のチャコキャニオンに位置する最も大規模かつ有名な遺跡のひとつです。いつものようにHolloway氏は、建物は何階建てと考えられるかといった点や、高さや間取り図まで、すべてに関して考古学的データを集めることから設計プロセスに入りました。こちらをクリックすると、Holloway氏によるプエブロ・ボニートのモデルをご覧になれます。
3Dによる遺跡の再現モデルを100以上作成したHolloway氏によると、Stephen H. Lekson著の『The Architecture of Chaco Canyon, New Mexico』(ニューメキシコ州チャコキャニオンの建築)が、こうしたタイプの遺跡に関する優れた情報源のひとつだそうです。Leksonの本の図面にザッと目を通すだけで、モデルを構築するのに十分な詳細情報が得られることが多いとのこと。Holloway氏のプエブロ・ボニートのモデルの壁のほとんどは、壁の形をトレースするためのスプラインツールと、各部屋の推定される高さに設定された押し出しNURBSオブジェクトを使用して作成されています。
図面をVectorWorksにインポートしたあと、「1インチ=30フィート」等の詳細を入力して全体の輪郭を描き、目盛り付きの設計図を作成して、例えば「300フィート x 600フィート」のように、地形に結び付いた寸法をはじき出します。次に、設計図のスクリーンショットを作成します。そして、目盛り付きの設計図をCINEMA 4Dで開いて、建物の個々のパーツをトレースし、押し出しを行います。地形メッシュを作成する際には、CINEMA 4Dのレイヤシステムを使用し、複雑な構造を整理することが多くあります。
Holloway氏は、コロラド州南西部の最大のプエブロ村にあるイエロージャケット・プエブロのモデルを作成した際、スムーズなメッシュではなく、層状のレイヤでモデルを構築することにより、2つの渓谷が一点に集まる複雑な地形を作り上げました。場面に「尺度やリアル感を出すために」OnyxTree BROADLEAFからインポートした木を使用したというHolloway氏は、場面全体に文脈を持たせるために、Photoshopをよく活用し、遺跡の写真を自分の3Dモデルに組み合わせるとのことです。
イエロージャケット・プエブロのモデルは、コロラド州クロウキャニオン考古学センターの依頼でHolloway氏が行った数々のプロジェクトの一部です。
また、考古学センターはHolloway氏に、コロラド州コルテス近郊にあるキャッスルロック・プエブロの再現も依頼しました。キャッスルロック・プエブロは先史時代の村で、30年間住居として使われたのちの1285年に突如、廃墟と化しています。こちらをクリックすると、キャッスルロックを再現したアニメーションをご覧になれます。